eKYC導入の手引き事業担当者のためのプロジェクトガイド

eKYCを導入するにあたって、どのように進めればよいのか、どういったチームで臨むべきか、不安に思われる事業者様もいらっしゃることと思います。そんな方に向けて、eKYC導入までのプロジェクトの進め方を簡単にご説明します。

目次

  1. 1. 導入まで期間はどれくらいかかる?
    1. 1-1. eKYC導入に際して最初に検討したい3つのこと
    2. 1-2. Polarify e-KYCであれば、4カ月でリリースが可能
  2. 2. eKYC要件定義の進め方、サービス詳細の検討ポイントは?
    1. 2-1. 「A、対応する本人確認方法」はどれに対応するか
    2. 2-2. 「B、対応する本人確認書類」はどこまで対象とするか
    3. 2-3. 「C、提供チャネル」本人確認をどこでどのように行うのか
    4. 2-4. 「D、本人確認事務手続きの効率化」でeKYC運用の負荷をさらに抑える
    5. 2-5. 「E、不備と離脱への対策」でセキュリティとユーザビリティを調整
    6. 2-6. 「F、不正リスクとコンチプラン」で緊急事態への対応方法を押さえる
    7. 2-7. 「G、グループでの本人確認業務の統合」で効率的にeKYCを導入する
  3. 3. eKYC導入に向けて、どんなチームで臨むべき?
    1. 3-1. システム部門だけではなく、商品企画・事務管理部門との連携が必要
    2. 3-2. eKYC導入を機に、効率的な機能組み込みも可能
  4. 4. 次なるアクションは?

導入まで期間はどれくらいかかる?

eKYC導入に際して最初に検討したい3つのこと

導入に向けて、まず最初に検討したいことは以下の3点です。

これらの検討によっては進め方や連携するべきパートナーが変わることもありますので、eKYCをどのような形で導入したいのかを最初に整理しましょう。

  1. ① 本人確認方法として、改正犯収法が認めるどの方式を用いるのか?
  2. ② アプリ展開なのか、ブラウザ展開なのか?
  3. ③ 開発にはどのベンダーのeKYCサービスを利用するか?

①と②に関しては、提供中のサービスとの連携や、将来を見据えて検討されるのが望ましく、③に関しては、それぞれの機能や信用度を比較されるとよいでしょう。

これらの要件整理については、下記記事で詳細をご覧ください。

Polarify e-KYCであれば、4カ月でリリースが可能

ポラリファイのeKYCサービス「Polarify e-KYC」では、導入が決まれば4カ月後にはリリースが可能です。具体的には、要件定義・基本設計に約1カ月、開発に約2カ月、テストに約1カ月を要するスケジュールとなっています。

「Polarify e-KYC」サービス導入までのスケジュール
図1:「Polarify e-KYC」サービス導入までのスケジュール

改正犯収法の施行にあわせて2020年4月のリリースを考えているのであれば、遅くとも2019年12月までには導入を決定している必要があります。
導入決定前の検討段階も含めると10月や11月から動き出すとよいでしょう。

eKYC要件定義の進め方
サービス詳細の検討ポイントは?

eKYC導入の要件定義において、検討すべきポイントは以下です。

eKYC導入にあたっての検討ポイント一覧
図2:eKYC導入にあたっての検討ポイント一覧

「A、対応する本人確認方法」はどれに対応するか

改正犯収法では本人確認方法として「ホ」「ヘ」「ト」「チ」「リ」と複数の方式を認めています。すべての確認方法に対応する必要はなく、現在多く使われている方法は、顔写真と免許証等の画像撮影し、それらを照合させる「ホ」となっています。

提供するサービスの内容やターゲット(利用者)などを考慮して選ばれるとよいでしょう。それぞれの本人確認方法の詳細と選び方については下記の記事をご覧ください。

「B、対応する本人確認書類」はどこまで対象とするか

本人確認に使用する本人確認書類としては運転免許証、マイナンバーカード、在留カードの3つが現在の主流となっています。一部では健康保険証を使用するケースもありますが、オンラインのみでは本人確認が完結しないため、考慮が必要です。

「C、提供チャネル」本人確認をどこでどのように行うのか

本人確認を「アプリ」で行ってもらうのか、「ブラウザ」で行ってもらうか、あるいは店舗対応などの「リアルでの対応」も含めるのかといった提供チャネルを選びます。「店頭端末」「営業端末」は対面でタブレット端末等を用いて行う場合を指しています。

通常、対面で対応する場合にeKYCは不要ですが、あえて導入したいというご要望もいただきます。たとえば、目視では明らかに本人でないと思える書類を持参した方から申し込みを受けた場合でも、ご本人を前にして虚偽であることを断言するとトラブルにもなりかねません。あえてeKYCを利用することでシステムによるエラー判定によって申し込みを受け付けないといったことができます。eKYCを活用することで、お客様とのやりとりを円滑にすることもできるのです。

C(提供チャネル)についても、A(対応する本人確認方法)と同様、サービス内容や利用者側の使い勝手を考慮して検討するのが得策です。

上でもご紹介しましたが、チャネルの選び方についてもこちらの記事で詳細をご説明しています。

eKYCの組み込み方の違い(アプリ/ブラウザ)

「D、本人確認事務手続きの効率化」でeKYC運用の負荷をさらに抑える

eKYC導入に伴って事業者様の運用負荷を抑えられるいくつかの機能をオプションとして追加することができます。

たとえば、eKYCでは免許証等を撮影しますが、それらに印字されている文字を読み取って、システムに登録できるテキストデータとして取り込むような入力支援(OCR)が可能です。人手をかけて確認書類の情報を入力し取り込む手間を抑えることができます。

その際に、条件欄にある機微情報(障がい者の方が運転することができる自動車の種類等)を自動マスキングすることもできますし、免許証のフォントや、印字内容、印字位置などによって偽造かどうかを自動判定することも可能です。

「E、不備と離脱への対策」でセキュリティとユーザビリティを調整

これは、認証の精度や運用の兼ね合いのことです。

顔認証はスコアリングされるため、認証のバーを調節することができますが、バーを高く設定しすぎてしまうと、否認されるケースが多くなってしまいます。たとえば、撮影時のピントが少しずれていると照合できないとなると、利用者側にやり直しを多く求めることとなり、その手間を嫌って利用者側が情報登録をやめてしまうといったリスクが考えられます。

どこまで認証のバーを高く設定するのかについては、運用しながら検討していく部分でもあり、実務を積みながら一定の判断をされていくとよいと思われます。

また、免許証等を持っていない利用者や、セルフィ―(自撮り)を嫌がるような利用者に対して、ほかの本人確認方法へ誘導することも検討するべきでしょう。利用者の離脱原因に対しては、可能な範囲で別の解決策を設けて、離脱を最小化することが重要となります。

細かな点とはなりますが、提供中のサービス利用画面からeKYC画面(本人確認画面)に遷移した際に表示される画面のデザインや表示メッセージをある程度そろえておくこともポイントです。本人確認画面に進むと急にシステム管理画面のような、通常画面とは違ったデザインが表示されると、一般的な利用者は「このページで手続きを進めて大丈夫かな」と不安を持つ場合も多く考えられます。

想定できる利用者の不安や懸念を抑えられるように機能と画面を設計することがポイントです。「Polarify e-KYC」では、このような画面フローやデザインにおいても柔軟に対応しております。

離脱対策の例

「F、不正リスクとコンチプラン」で緊急事態への対応方法を押さえる

本人確認方法として新しい手法(「ホ」「ヘ」「ト」など)を追加したことで、不正な口座開設が増加するリスクに備えることも重要です。

リスクへの対応としては、口座開設に利用されている手法と、その後の口座利用状況を監視し、不正利用される口座の開設手法に偏りがある場合は、その手法を制限し、別の手法に促せるような体制・システム構成になっているか、を検討段階から考慮すべきです。

こういったコンチプラン(コンティンジェンシープラン)を事前に設けておくことはサービスに組み込むにあたって不可欠です。

「G、グループでの本人確認業務の統合」で効率的にeKYCを導入する

関連企業グループ内でバックオフィスを統一化するような仕組みも検討できます。

下の図の【例1】では、同グループ内の2つの金融機関に申し込みがあった場合にも、本人確認は1つのバックオフィスで統一して行うことができます。

【例2】は、ある金融機関への申し込み時に、ほかの金融機関の申し込みも同時に受け付ける場合、1つの金融機関でeKYCを行い、一度に2つの口座が開設できる仕組みです。キャッシュカードとクレジットカードの一体型カード申し込みは、このパターンに相当します。

関連企業グループ内での本人確認業務の統合
図5:関連企業グループ内での本人確認業務の統合

eKYC導入に向けて、どんなチームで臨むべき?

システム部門だけではなく、商品企画・事務管理部門との連携が必要

eKYC導入にあたっては、商品企画、システム部門、事務管理部門の3つの部署が参加したプロジェクトチームを社内に作って進めることをおすすめします。サービス設計に商品企画の担当者は欠かせず、その開発・導入を担当するシステム担当者、事務面のオペレーションを管理する担当者の3名が参加していると、導入に向けての調整がスムーズに進みます。

社内のプロジェクトチームで前項のようなポイントから要件を整理しつつ、eKYCサービス提供事業者を選び、設計や開発へと進めましょう。

eKYC導入を機に、効率的な機能組み込みも可能

ポラリファイでは、eKYC導入を機に

  • 口座開設アプリを導入したい
  • 今はオンプレミスのサービスを今後はクラウド化したい
  • 転送不要郵便による本人確認を最適化することも考慮したい
  • 免許証偽造チェック機能を追加したい

といったそれぞれのご要望によって、提携パートナーとともに、事業者様にとって最適なeKYCサービスを設計することができます。

たとえば、eKYC導入を機に新規に口座開設アプリもつくりたいという場合には、口座開設アプリ開発の実績があるパートナー企業をプロジェクトに加えて対応しています。

eKYCで撮影した免許証の内容をテキスト化したい場合や、その際に偽造チェックもしたいといった場合にはOCRサービスを提供するパートナーに参画してもらいます。

銀行APIを使いたい場合には銀行パートナーを、転送不要郵便による本人確認のフローを再設計、コスト削減したい場合には、郵送DM業のパートナーを、といったように、eKYC以外の各方面に長けたパートナーと、トータルソリューションを展開していくことが可能です。
要件定義・基本設計後に開発、その後はテストというタスクを、こういったチーム体制で約4カ月をかけて、こなしていきます。

次なるアクションは?

eKYC導入に向けたおおよそのスケジュール感と、要件定義で決めていくことがわかり、チーム体制を整えたならば、次なるアクションは実際にeKYCサービス提供事業者へのコンタクトです。

「Polarify e-KYC」のサービス導入についてのお問合せはこちらより承っております。お気軽にご連絡ください。

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