犯収法の改正に向けて
本人確認方法の選び方と違い eKYC導入で、まず決めたいこと

2020年4月施行の改正犯収法に伴い、オンラインによる本人確認方法(eKYC)の導入を検討される事業者様が増えてきています。その際に多く聞かれるのが「導入したいけれど、なにから検討したらいいのかわからない」「どのような本人確認方法を選んだらいいのかわからない」といった声。今回は、eKYC導入に向けて、まず初めに検討すべき本人確認方法の種類と、その選び方についてお伝えします。

目次

  1. 1. 犯収法の改正に伴う本人確認方法の厳格化とeKYCのメリット
  2. 2. eKYC導入に向けて決めておきたい2つの要件、「導入する本人確認方法」と「提供方法(アプリ/ブラウザ)」
  3. 3. 決めておきたい要件①「どの本人確認方法を選んだらいいの?」
    1. 3-1. 「ホ」:免許証等画像+容貌画像
    2. 3-2. 「ヘ」:免許証等のIC情報+容貌画像
    3. 3-3. 「ト(1)」:免許証等画像/IC情報+銀行API
    4. 3-4. 「ト(2)」:免許証等画像/IC情報+振込み+通帳(コピー)
    5. 3-5. 「チ」:身分証等画像/免許証等IC情報+転送不要郵便
    6. 3-6. 現時点では「ホ」、今後は「へ」がeKYCのスタンダードとなる可能性が高い
  4. 4. 決めておきたい要件②「本人確認をアプリで行う?ブラウザで行う?」
  5. 5. Polarify e-KYCの対応範囲
  6. 6. もっと詳しく知りたい方へ

犯収法の改正に伴う本人確認方法の厳格化とeKYCのメリット

2020年4月から改正犯収法が施行され、本人確認方法が厳格化されます。注目すべき変更点は、eKYC以外の本人確認方法を続けた場合、提出する本人確認書類が2種類必須となる点。これにより、事業者側も利用者側も負担が大きくなることが予想されます。

eKYCであれば、利用者側は免許証等さえあれば、オンラインで短期間のうちに口座開設でき、事業者側はコスト削減や顧客離脱を防げる、といった双方のメリットがあることをお伝えしてきました。

これを機にeKYCを導入する場合、まず検討するべきなのは「どの本人確認方法を導入するのか?」ということ。この記事では、改正犯収法に定められたいくつかのeKYCについて、それぞれの内容と選び方について解説します。

eKYC導入に向けて決めておきたい2つの要件、「導入する本人確認方法」と「提供方法(アプリ/ブラウザ)」

eKYC導入に際しては、数社が提供しているeKYCサービスを利用して、eKYCを導入したい自社サービスに「eKYC機能」を組み込むことになりますが、どのeKYCサービスを利用するにしても、まずは自社サービスとして実現したい「eKYCの要件」を事前に整理しておく必要があります。

最初に整理しておきたい大きな要件が下記の2つです。

  1. ①どの本人確認方法を選ぶのか?
  2. ②本人確認をアプリ/ブラウザのどちらで行うのか?


eKYCサービスによっては、対応範囲が限られているものもありますので、まずは上記の導入要件を整理したうえで、利用するeKYCサービスを決定するのがよいでしょう。

決めておきたい要件①「どの本人確認方法を選んだらいいの?」

改正犯収法において、特定事業者の提供するソフトウェアを用いた本人確認方法(eKYC)として認められているものには下記の「ホ」~「チ」があります。
ひとつずつ、みていきましょう。

改正犯収法施行規則6-1-1

「ホ」:免許証等画像+容貌画像

スマートフォンで顔写真の撮影(セルフィ―)と、免許証等の本人確認書類の撮影を行い、それらを照合させる方法。

セルフィ―については間違いなく生身の人間の画像であることが重要となり、本人確認書類についても撮影した画像の免許証の厚みなどから「本物」であることをソフトウェア側で確認します。

利用者側の操作がシンプルなことから、現在のeKYCの主流となっています。

改正犯収法施行規則6-1-1 ホ・ヘ

「ヘ」:免許証等のIC情報+容貌画像

顔写真(セルフィー)の撮影に加えて、免許証等のIC情報をスマートフォンで読み取り、それらを照合させる方法。

「ホ」と同様、生身の人間の画像であることが重要で、「ホ」が免許証等の厚み等で偽造の可能性をチェックするのに対して、こちらではIC情報を利用するため、セキュリティ面で理にかなっています

デメリットとしてはIC情報を読み取る際に暗証番号等が必要となり、さらにはiOSでは現在、機能対応できていないこと※1。利用者側には少々使いづらく、日本で大きなシェアを占めるiOSが対応していない以上、現時点では選択肢としての優先順位は低いとされています。

※1:2019年9月ころ目途でリリースされるiOS13より対応予定とのこと

ただしiOSの対応も進めば、より安全なeKYCとして、この本人確認方法が主流となることが予想されます。

「ト(1)」:免許証等画像/IC情報+銀行API

免許証等の画像撮影またはIC情報を読み取り、銀行API※2とつなげる方法。

現在、日本の大手銀行でオープンAPIを行っているのは三菱UFJ銀行のみとなっており、対象となる利用者が限定されることから、あまり広まっていません。今後、他の大手銀行がAPIを公開するようになると、利用が広がる可能性があります。

※2:銀行APIとは?
APIは「アプリケーション・プログラミング・インターフェース」の略。
銀行APIの場合、外部の事業者との間の安全なデータ連携を可能にする取組み。これにより、金融機関以外の事業者が金融機関と連携でき、利便性の高い金融サービスを展開しやすくなる

改正犯収法施行規則6-1-1 ト

「ト(2)」:免許証等画像/IC情報+振込み+通帳(コピー)

免許証等の画像またはIC情報の送信とともに、本人確認済みの銀行に金銭の振り込みを行うことにより、本人確認を行う方法。

海外で稀に用いられることのある方法ですが、日本ではほぼ使われないため、考慮しなくてよいといわれています。

「チ」:身分証等画像/免許証等IC情報+転送不要郵便

オンラインだけで本人確認が完結せずに、郵便も用いる方法

完全なeKYCとはいえませんが、特定事業者の提供するソフトウェアを用いた方法のひとつです。システム側の顔認証がうまくいかない場合や、利用者側・事業者側の都合を考慮した場合に有効となります。

この方法を選択する例を挙げると

  • 最近の10代、20代は車を持たない人が増えているため、免許証を持っていない利用者には身分証等で対応したい
  • セルフィ―(自撮り)を嫌がる利用者向け(特に女性)に対応したい
  • 現状、eKYC導入(「ホ」の方法など)にリソースを割くことができないが、将来を見据えて対応しやすいところから始めたい

といったケースがあります。

改正犯収法施行規則6-1-1 チ・その他

現時点では「ホ」、今後は「へ」がeKYCのスタンダードとなる可能性が高い

以上をまとめると、
現時点の選択肢としては「ホ」が圧倒的な優位であり、今後iOSがICチップの読み取りに対応するようになると「ヘ」がスタンダードになる可能性があります。
ただ、完全なeKYC以外の本人確認方法「チ」も用意しておくと、利用者の離脱を防げるため、保険的な方法としておすすめです。

「ホ」~「チ」すべての本人確認方法をカバーする必要はありません。どのようなサービス展開を予定しているのか、利用者の属性などの前提条件から、本人確認フローを整理し、その方法を選んでいくことが重要です。

決めておきたい要件②「本人確認をアプリで行う?ブラウザで行う?」

もう一点、検討しなければならないのが提供チャネルです。

eKYCではスマートフォンを用いて、顔や免許証等を撮影、送信します。それらを、アプリ内で行ってもらうのか、ブラウザ上の機能として行ってもらうのか、を検討する必要があります。

これは、どちらが正解といったものではなく、提供中のサービスとの兼ね合いや、今後どのようにサービスを展開していきたいかによって検討したい点です。

eKYCの組み込み方の違い(アプリ/ブラウザ)

現状の傾向としては、アプリ版の場合、口座開設のためにインストールしても、それが完了すると不要になり、削除する、という一度きりの利用になってしまうため、ブラウザ版の需要が高くなっています。

しかしながら、アプリ上のやりとりを中心に運営されているサービスの場合は、アプリからブラウザに遷移して本人確認を行うことは利用者のアクションとして想定しづらく、eKYCもアプリ版を選択されるのが自然な流れとなっています。

「Polarify e-KYC」のような、事業者様の既存アプリに組み込み可能なeKYCサービスであれば、利用者の使い勝手がよく、スムーズです。

Polarify e-KYCの対応範囲

「ホ」~「チ」どれを選ぶのか、アプリ版なのかブラウザ版なのか、の検討と並行して、eKYCサービスを提供している業者比較、問い合わせ等も行っていくといいでしょう。

ポラリファイの提供するeKYCサービス「Polarify e-KYC」では、改正犯収法の「ホ」~「チ」に対応、提供チャネルはアプリ/ブラウザ、両方に対応しています。

Polarify e-KYCの対応する本人確認方法

どのような選択にも対応できるため、短期的・中期的な設計がしやすく、事業者様に合わせた柔軟な開発が可能となっています。

また、業者比較の際には、サービス内容に限らず、その業者の信用度なども考慮されるとよいでしょう。

ポラリファイは金融庁からFintech企業として第一号の認可を取得しており、三井住友フィナンシャルグループが筆頭株主です。
資本面での安定度、セキュリティ面での信用度においても、高く評価されています。

もっと詳しく知りたい方へ

いかがでしたでしょうか。eKYC導入についてご興味を持たれている場合や、ポラリファイの提供するeKYCサービス「Polarify e-KYC」の詳細等についてのご質問がございましたら、こちらのページからお気軽にお問い合わせください。

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